キャリアを考える③職場の選び方

売り手市場の今。就職先の選択肢はたくさんあるが、一体どこを見て選んだらいいかわからない…。良さそうだと思って入った会社だけど、全然イメージと違った…。1日の多くの時間を過ごす職場。その環境が自分に合わないと大きなストレスに繋がってしまいます。日々ストレスだと感じてしまうと、この場所でやりたかったこと、なりたかった自分があったはずなのに、どんどん遠のいてしまう…。こんな経験はないでしょうか。なぜこんなことが起きるのかというと、就職活動の時に試験を受ける私たちも、採用する会社側もお互いに良いことしか言わないからです。誰も初対面の人に自ら悪いところを言わない、これは当たり前のことです。ただ欠点がない人も会社もありません。にもかかわらず良いところしか見ないまま、見えないままで入社することのほうが多いというのが現状です。

就職する前にはできるだけ多くの情報を集めましょう。情報の集め方としては、求人票、求人広告、会社のパンフレット、会社のHP、SNS、知り合い、学校の先生など色々あります。実際にお客さんとして行ってみて自分の目で見るというのも大事だと思います。これらの色んな情報をみて、自分の中でよく考えて、自分の納得するところを選ぶというのが最も重要です。周りに勧められたから、SNSで評価が高いから、で選んでしまうと、どこに入社しても何か嫌なことがあった時に「他人のせい」にしてしまいます。まずは自分でじっくり考えて悩みに悩んで納得したところに就職する。その上で失敗してもそれは自分の経験として蓄積されていって、いつかの何かの時に役にたつ。

選ぶときの大事なポイントは3つ。①自分が働く上で絶対に譲れないポイントは事前に確認すること、②自分のやりたいことが達成できそうかを確認すること、③自分に合った働き方ができそうかを確認すること。

①自分が働く上で絶対に譲れないポイントは人それぞれだと思います。例えば職場の人との距離感。よく職場の人同士でご飯に行ったりするのか、プライベートの付き合いは一切ない会社なのか。仕事の進め方は、一つ一つ段階的にステップアップできるのか、その場その場で必要な仕事に対して指導されるのか。他には休憩場所があるのかないのか。トイレは和式か洋式か、男女別か一緒かなど。1日の大半を過ごす場所になるので譲れないことがある場合は事前に確認しておきましょう。

②自分のやりたいことが達成できそうか。技術、知識、ノウハウ、経験、人脈、収入。自分の今後のキャリアに何が必要か、この会社に就職したら得られるものはあるのかどうか、これを基準に選択するといいと思います。例えば、将来自分の店を持つことが目標であればそのために経営のノウハウが得られたり、独立の支援をしてもらえる会社を選んだり、これまでの経験と全く違う業種で1から勉強したい場合は、未経験者への研修制度が充実しているかどうかを確認する必要があります。

③自分に合った働き方ができそうか。会社によって理想とする働き方、求める人材はそれぞれです。高い給料を支払ってでも高い能力の人材、プライベートも惜しまず働いてくれる人材を求めるところもあれば、少しの時間だけでもいいので人手が欲しいというところもあります。どちらの働き方がいいのか、自分の目標や置かれている状況によっても変わってきます。とにかく早く成長したい、もっともっと働きたいという人もいれば、自分のペースで働きたい、プライベートも充実させたい、子育てと両立させたいという人もいます。それぞれ自分の状況に合った働き方ができるというのも重要です。